EXSENCE GENOS s110h/r のインプレ
この竿をチェックされた方の主な興味は、その広範な適合ルアーウェイト (14-70 g) だと思います。この記事ではこの点に重きを置いてレビューします。
まずは、すでにご存知の方も多いかと思いますが、シマノのシーバスロッドのルアーウェイトに関する見解は次の通りです。
と言うことですので、このロッドの、Max 70 g というシーバスロッドとしては最大級の適合上限値は、ある程度空気抵抗のあるプラグでの使用を想定した上での値となっています。この辺りはシマノらしい堅実な表現に思えます。
ここまでは簡単に調べがつきますが、では、このロッドの適合ルアーウェイトが、破損に対しての目安の値なのか、それとも快適に使用できるルアーウェイトなのか、という点が気になります。
この点については、メーカーによってまちまちという印象を持っています。そして多くの場合いずれであるかについては明言されません(保証などに関わり得る点なのメーカーも慎重になりますよね)。Fishman のロッドが快適に投げられる範囲で仕様表記されているといった旨の発言は、テスターさんの YouTube 内で聞いた覚えがあります。
余談はこれくらいにして、では実際、このロッドの適合ルアーウェイトはどういう意味を持つのか、という本題に入りたいと思います。
もちろん、個人的な見解ですのでご参考までに。
結論から申しますと、このロッドにおける適合ルアーウェイトは破損に対する目安の値を意味していると思います。
70 g のプラグはとてもフルキャストできるものではありませんでした。
身長 170 cm、体重70 kg の私が 60% の力でキャストすると、バッドまでしっかり曲がり、もう限界という感じがあります。
もちろん、「そこから先の底力がシマノの持ち味よ、、!」という意見もあるかと存じますが、高額ロッドですのでそこの検証はできませんでした。
しかしながら、このような所感は、少なくともこのロッドの適合ルアーウェイトが快適に使用できる値ではないことを意味していると思います。
80 g のジグを使用した際も同様の印象を持ちました。
また、ルアーの飛距離に関しては、プラグの場合大体 1 oz クラスのものが最も飛ぶ印象です。ジグは 45 g がベストのような感覚でした。
もちろんキャストフォームや、リリースポイントなど個人差のある部分ですが、少なくとも誰が使っても、 「Max ウェイトが付近が最も飛ぶ」という感想にはならないのではないかと思います。
下限値に関しましては、快適域という点で 14 g はリーズナブルだと思います。スネコン 90 s がまぁ使えるかな、という印象です。
また、これ以下のルアーを投げる際、リーダーの長さにも寄りますがガイドトラブルが頻発すると思います。
以上のような点から、先に述べた見解に至りました。
このロッドの快適に扱えるルアーウェイトはプラグで 20 - 45 g、ジグで 15 - 60 g というような感覚です。
1 oz のプラグを投げさせたら、世の中で最も飛ばせるロッドなのではないかというくらい、飛距離が出ます。
その他、箇条書きで簡単に蛇足インプレします。
・初めて振った際「知らぬ間に穂先折ってしまったか!?それとも初期不良か!!??」と勘違いしたくらい張りが強いです。本当に穂先が無いかと思いました。
・一方で閾値以上の負荷が掛かるとよく曲がり、粘ります。
・磯での使用において、3.5 kg の魚の抜き上げは安心して出来ました。
・ずり上げは 5 kg クラスまで安心でした。
・ドラグを調整し、安全確認しながら 5 kg の堤防抜き上げに挑戦しましたが、無理でした。
・スクリューロックはマジで緩みません。
・当然セイゴクラスは弾きまくります。
・尺メバルやフッコクラスからバレる恐れなくファイトできると思います。
以上、エクスセンスジェノス s110h/r のインプレでした。
私はこの竿を買うにあたって、ネット上を彷徨いましたが、知りたいインプレ情報に出会えないという経験をしました。
竿のインプレを求める方々に向けて、クリティカルなレビューをして、微力ながら情報提供させて頂けたらなと思います。
それでは。