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釣り具のレビュー、 DIY、雑ハック

EARLY for Mobile 76MMH for Mobile /3 pcs のインプレ

広範な適合ルアーウェイトを誇りながらも、小慣れた長さと3本継が相まって、釣行全体が超軽快な本竿。

なんでもロッドの決定版とも言える本竿を数ヶ月使ったインプレを書きます。

 

まず講釈を垂らします。

 

たぶんルアー釣師は2種類に大別されます。

重装兵とミニマリストです。

 

重装兵と釣行すると、アジング、エギング、シーバス、ショアジギング、ショアプラッギングなど、釣り方毎に用意された大量のロッドを持ち込まれます。果ては調子の違いで同一釣種内でも複数本持ち込まれたりします。

ロッドメーカー的には推奨されるルアーマンの姿かと思いますが、沖磯に釣行する際などは、大量の釣具の瀬渡しを手伝わされる、こっちの身にもなって欲しいと思ってしまうことがあります。

 

上の口振りから自明なように、筆者はミニマリストにあたります。

そんな日は来ないと思いますが、アジングから磯青物まで一本で行けたらいいなぁ、などと思う始末、、、

そんな日が来たかもしれません。。

それでは具体的なインプレに入ります。

 

不思議な投げ感

28 g くらいまでのキャストはほとんど違和感ないのですが、これを超えると腰が抜けたように錯覚します。

錯覚と書いたのは、しばらく投げるうちに腰抜けではないなと印象を改めたからです。

表現が難しいのですが、7’ 6” の短さからか、支点を見誤って違和感を感じていたように思います。

慣れると正味 5 g 程度のジグヘッドリグから50 g 程度のポッパー、具体的にはバレットブル130fまで、フルキャストして使用できます。ジグは60 g までしか試してませんが、もちろんフルキャストできます。



たぶん感度失ってないよ

広範な適合ルアーウェイトを扱うための手段の一つとして、ロッドのテーパーをダイナミックにすることが挙げられると思います。

そして副作用として感度を失うことがセットになっていると思います。本竿は、この点を竿の短さで克服している気がします。

いろんな重さのもの吊り下げて曲がりを確認しただけで、ロッドを設計したことなんてもちろんないです。

なにより感じないものは認知できないので、確かなことは何も言えないのですが、そんな印象です。

言えることは、初見ポイント・一投目、フルキャスト後のエギがフォール中に抱かれることは余裕で感知できます。

 

飛距離は程々

短い竿ですので、長い竿と比べると飛距離は落ちていると思います。

また、ナノアロイに慣れていたからか(そのように洗脳されている)、投げる際の適切なリリースポイント・タイミングがもっさりしている気がします。

しかしながら、45 g のジグを投げると、5色ラインの色基準で 90 m 弱飛ぶので十分だと思っています。

正味 5 g のジグヘッドリグはPE 1.5 号の組み合わせで30 m ほど飛びます。

 

2.5 kg は抜き上げ可能

”強靭なバット”を搭載していない竿はもう存在しないと思えるくらい聞き飽きたので、もうバットの強さはどうでもいいです。

兎に角、足元のスリットに突っ込む40 cm の堤防ネリゴは余裕で制御できます。

今のところ 2.5 kg のサゴシは余裕を持って抜き上げることができました。

もっと重い魚の抜き上げが可能だと思います。

短い竿なので、狙って磯ショアマサを釣る気にはなりませんが、機会があったら限界を見極めたいと思います。

 

仕上げはちょっと甘いかも?

日々のちょっとした釣りでは、毎回釣行後に水洗い・拭き上げして愛でていたので、サビとは無縁でした。

しかしながら、半日ほど沖磯に持ち込んだ際、釣行中にほぼ全てのガイドの付け根にサビが出てしまいました。

同様に扱った MonsterImpact91bh は綺麗なままだったので、細かいことは分かりませんが、ガイド周りの仕上げに差があるように思います。

サビがあったところで、釣れる魚は変わらないのでどうでもいいです。

むしろ価格相応の処理がなされることの裏付けのような気がして、納得感があります。

 

 

竿のインプレから逸れますが、筆者はこの竿に’22ステラ4000XG / PE 1.5 号という組み合わせに落ち着きました。

’22ステラは飛距離が注目されがちな気がしますが、筆者はそれよりも太糸 x 軽量リグの扱いやすさが段違いだと思います。

超バーサタイルな本竿と組み合わせることで、’22ステラの真価の一つを感じられた気がします。

バスの人からすると当たり前の印象かもしれませんね。すみません。

 

未だ機会に恵まれていませんが、この組み合わせなら 300 m のラインキャパがあるので、オフショアジギングも楽しめると思います。

ショア/オフショア、ジギング/キャスティング、まさに何でもありのロッドだと思います。

 

それでは。

LUXXE COYOTE S96H ラグゼ コヨーテ のインプレ

素人目線では、使用素材からすると控えめな価格に見える本竿。

使用用途的にもオールステンレスダブルフットは非常にリーズナブルな気がします。

それでいて比較的軽いのですから、流石がまかつと言えると思います。

 

横着な筆者が、本来のライトショアジギングロッドとしてではなく、ソルトバーサタイルロッドとしてインプレを述べたいと思います。

↑躍動感が気に入っています。

 

 

最初に能書きを垂れます。

 

フカセ師の友達は、釣り人は最終的にがま竿に至る、と言います。

これは、彼が敬虔ながまかつ信者であることを表しています。

そして、例えばシマノ信者は同じことをシマノ竿を持って言うでしょうし、他も然りだと思います。

それゆえ、いわゆる相棒的な竿を見つけるには、実際に自分でいろんな竿に触ってみる他ないと思います。

とはいえ、資金には限りがあるため、宗教バイアスを意識しつつ、インプレ記事や動画の確認に時間を費やすことになります。

 

筆者は完全なる仕様厨です。

スペック表を睨み付けることに心血を注いでしまっています。

そして、仕様と実際の使用感の剥離ない気がするヤマガブランクスやリップルフィッシャーに傾倒しています。

多分にバイアスのある価値基準ですが、これもひとつの宗教の形です。

 

仕様と使用感の剥離という点で言うと、COYOTE S96H は、いい意味で裏切られたロッドです。

 

それではインプレに入ります。

 

プラグは 50 g クラスまで

 

S100H ではメーカーの説明書きに、プラグは 50 g クラスまでとありますが、本S96H はプラグ重量について明言されていません。

パワークラスが同じなので同様に使えると予想できますが、石橋を叩いて渡る勢のために書いておきます。

50 g のプラグ振り抜けます。

本体重量 50 g でフック込み重量 60 g 弱くらいのポッパーやダイペンとなると覚悟がいる気がしますが、振り抜けます。

 

小型プラグは 12 g 程度まで

 

横着な筆者が最も知りたかったのは扱えるルアー重量の下限値で、ミニエント57s くらいまでが限界だと思います。

これ以下になると、リーダーの太さなどとの兼ね合いもありますが、何やってるかわからなくなります。

1 oz のシンペンなどは当然ぶっ飛びます。




グリップ長が、、、

本竿はライトショアジギングロッドですので、同クラスのシーバスロッドなどと比較するとグリップが長いです。

それゆえ、筆者のように横着な使い方をすると、グリップ長が気になります。

竿の調子は小型プラグを軽快に扱える具合なので、グリップエンドと脇の下が干渉しないくらい手の長い人には、最高のバーサタイルロッドになると思います。

身長 170 cm 、手足短めの筆者は、あと5-6 cm グリップが短ければな、、と思っています。

たぶん繊細なライトショアジギングロッド

 

メーカーの使用目的ど真ん中の釣りは、言うまでもなく高次元でこなすと思いますが、筆者はこの竿でジグを一度も扱っていませんので、よくわかりません。

ただし、上述の小型ルアーの操作性などから推測すると、かなり繊細なジグ操作を可能にする竿だと思われます。

そのような繊細な操作感と、青物をねじ伏せる性能の両立のためか、負荷に対し竿の曲がりはリニアに対応していない気がします。

ジグの操作のためのティップ〜ベリー、そしてファイトのためのバットという感じで、負荷に対する曲がりの点で、ベリーとバットの間には明確な閾値がある気がします。

 

筆者がこれを感じたのは、40 cm 程度のチヌを釣った時でした。

終始やたら引くなぁと感じていました。ランディングの際に気づいたのは、ベリーまでしか曲がっていないことでした。

このため、支点が高くなり、やたら引くと感じたのだと思います。

根魚かと思って50 cm のマゴチを強引に浮かせたときにはバットに乗っていた気がします。このあたりに閾値があるのでしょう。

ブリクラスと落ち着いてやり取りするにはちょうどいい曲がりな気がします。


本竿はスペック上の、40 - 65 g という、比較的シビアな適合ルアーウェイト反して、実際にはかなり広範なルアーを扱える竿だと思います。

それだけ、ライトショアジギングという使用目的における”適合”の意味を突き詰めた、表記なのだと、メーカーの心意気を感じております。

 

相棒的な竿に出会うためにも、そういった心意気も感じられるようになりたいですね。

 

精進いたします。

 

↓のAmazonリンクを貼っていて改めて思ったのですが、、、

本竿安すぎると思います、、、!

PALMS SHOREGUN EVOLVE SFTGS-811L BLUERUNNER のインプレ

所謂スーパーライトショアジギング(SLS)ロッドという位置付けでショアガンエボルブ・ブルーランナーにラインナップされる本竿。

 

小型のジグを軽快に操作することにフォーカスしたセッティングになっているものと思われますが、なんでもロッドとしてのポテンシャルが高いです。

 

本記事ではなんでもロッドとしての本竿のインプレを述べたいと思います。

 

はじめに能書きを垂れます。

 

以前紹介した ヤマガの78bait にも通じるものがありますが、程々の魚を少しライトなタックルで狙う釣りがここ最近人気になっている気がします。

 

全体的な操作は軽快であり、しっかりと竿を曲げたファイトを堪能できるのが人気の理由だと思います。

また、操作する小型ルアーには、多様な魚がアプローチし、時に思いもよらぬ魚が釣れるのも面白さのひとつだと思います。

 

このような所謂ライト五目釣りロッドは2種類に大別できると思います。

一方はアジング・メバリングロッドの延長としてのなんでもロッド。

もう一方はロックフィッシュやシーバスロッドのようなミドルクラスロッドを繊細にしたようなロッドです。

 

本竿はその名前から、後者であると想像されますが、筆者の印象としては前者にあたる気がしています。

 

これは感覚的で個人差が多分にあるものなので、定義することに意味はありません。

あるひとが胴調子と感じた竿を、ある人は先調子と感じるかもしれません。

ご自分の定義に変換しながら読んで頂き、竿の印象を感じて頂けると幸いです。

 

それではインプレに入ります。

 

かなり先調子の竿

 

筆者がヤマガブランクスの竿に偏った使用歴を持つことも影響しているとは思いますが、それにしてもずいぶんファーストテーパーなロッドだと思います。

 

これは開発者の沼純(沼田純一さん。某掲示板でこう呼称されていました。幼少期のあだ名の付け方を思い出してほっこりしました。)の発言に従えば、リーリングでティップを曲げて、これの反発で小型ジグを操作するためのセッティングです。

そのためか、ティップ内ではテーパーの勾配が少ないように思います。竿の先端から数十センチ付近に曲がる部分があって、これを支点にティップが動くような印象です。

 

(ティップのテーパーの勾配が少ないことは除きますが、)このような先調子のセッティングから、アジング・メバリングロッドの延長としての竿だと筆者は感じたわけです。

もちろん、ショートバイトを絡め取る目的でかなり先調子にしたライトなシーバスロッドなどもあるので、なんとも言えませんが、筆者はそのような感覚を持ちました。

 

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写真のナンヨウカイワリを釣った時は、ショートバイトが続き、なかなかフッキングできない状況でした。

その際、アジングなどにおける、吸い込ませる感覚を意識することで釣り上げることができました。

この経験からアジングロッドの延長のような感覚が強くなりました。

 

もちろん釣り上げた後に魚の正体が分かるわけですが、アジのようなフォルムの魚に吸い込まれたワームを見ると、何か納得感がありました。

 

アジング・メバリングの使用感はそのままに、5 ~ 10 g 程度のジグヘッドを使用したジグ単のような、ひと回りパワーアップした釣りにも適していると思います。

 

繊細かつ強靭

 

小見出しのような文言はロッドの説明として、かなり擦り切れたものですが、どうしても使ってしまいます。

"ハリがあるけど曲がる"に匹敵するくらい使い古された文言だと思うので、なんとか使用を避けてみたいのですが、やっぱり一言でいうとこの文言になります。

 

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写真のヒラスズキは、ひとしきりサラシを打ったあと、「さて、どうしたものか、、、。」と、とりあえずあらぬ方向にキャストした時。つまり完全に油断した時にジグヘッドリグをひったくって行った魚です。

 

もちろん追い合せは必須だったと思いますが、ほぼオートマチックにフッキングしてくれる繊細さに救われた気がします。

その後、45 cm とサイズは振るわなかったものの、立派な体高で、重量感のある魚でしたが、余裕の抜き上げ。

 

ラインセッティングさえ許せば、かなり強引に使用しても大丈夫だと信じられる強靭なバッドを備えています。

 

ロッドが重く、使用感も少しダルい

 

価格相応のものと思われますが、同クラスの高級ロッドと比較すると結構重いロッドになります。

 

また、~12 g くらいまでのリグのキャストに不満はありませんが、Max ウエイト付近になると、ダルさがあり、飛距離も重量に比例しなくなります。これもまた価格相応な性能だと思います。

 

ヤマガの85tzや93tzと比較すると、軽快さも、MAXウエイト付近での振り抜け感も、格段に劣ります。

 

但し、筆者はできが悪いので、重量感から「強そうなロッドだな。」というポジティブな感覚を得ることができます。

 

エギングも十分できる

 

筆者がイカエギンガーを軽視していることもありますが、なんの不満もなくイカを釣ることができます。

 

もちろんそれぞれの釣りに奥深さがあり、それを堪能するために必要な性能や心持ちがあるのは分かります。

 

但し、ロッド一本でなんでも釣ってやろう、というモチベーションの筆者にとって、本竿はエギングに十分通用するロッドです。

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先に述べた重さやダルさが理由で、北風小僧のシャクリ太郎*1 が満足する竿でないことは確かです。

 

 

 

 

 

本来の SLS という目的から少し距離を取ったインプレになりましたが以上です。

もちろん SLS は軽快に楽しめます。

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それでは。

*1:必要以上にヒュンヒュン言わせるエギンガー