BlueCurrent 73 All-Range tz/nano professor のインプレ
85 tz/nano All-Range をコンパクトかつシャープに、というコンセプトの竿です。具体的な使用感をインプレしたいと思います。
最初に能書きを垂れます。
一度上げてしまった生活の質は、よっぽどの事がないと下げられないと言います。
確かに、私も学部時代は仕送りの米に、99 円 / 24 袋の謎のインスタント味噌汁と、パック納豆で、毎日毎食大満足だった筈なのに、、、気付けばセブンプレミアムのとみ田つけ麺じゃないと満足できない体になってしまいました。
85 tz を愛した同志たちにも思い当たる節がある筈です。
手にしたばかりの頃は、その汎用性、操作性に惚れ込み、
「ライトゲームはもうこれだけでいいな。ジグ単アジングとか別にやんなくていいし。」
とか思っていた事でしょう。
それが半月もすれば、
「やっぱフロートありきじゃなくて、ジグ単やりたいし、Jig head special 買おっかなー。」
とか思ったに違いありません。
そして、あろうことか、
「85 tz をあと少しライトにしてくれないかなー」
などと願った筈です。
それがこの竿です。
ジグ単アジングでの操作性を求めつつも、12 g のプラグまで扱えるという、汎用性を維持したモデルになります。
0.5 g ジグヘッドにワームのトータル 1 g 前後のリグを扱うことができたかと思えば、2.5 号のエギをシャクり倒すことができます。
カケ調子の高感度竿
ソリッドティップの竿と、チューブラーの竿の比較の際に多用される、ノセ調子かカケ調子かの区分でいくと、この竿はその構成通りカケ調子です。また、かなりハリを持った竿ですので、その感度は抜群です。
シームレスなベンドのシフト
ティップからベリー、そしてバットへと、負荷に応じてベンドが降りてきます。そのため、元気な豆アジをバラさない一方で、フッコクラスまで抜けます。
本当に 85 tz をライトにリファインした竿だと思いますが、もう少し踏み込んだインプレを記載したいと思います。
よりライトななんでも竿かと思いきや、、、
竿の仕様としては、ジグ単からエギングまでこなす正に万能竿に仕上がっています。しかしながら、ラインの問題でこれらは完璧には両立しないものと思われます。
ジグ単での操作性を優先して細糸にした場合、2.5 号のエギの扱いは、ラインの細さに応じた力加減で、気を使いながらエギを操作することになると思います。
逆に、エギのフルキャストを優先したラインセッティングすると、ジグ単の操作性と感度を著しく奪うことになります。
クルミを割るのと落花生を割るのとでは、必要な力に大きな差を感じると思います。一方、落花生とピスタチオでは、コツは違えど、加える力の大きさにほとんど差はないと思います。
そういった人間の扱いやすい力の掛け方の区分において、ジグ単アジングとエギングは、クルミと落花生のように全く別の区分にあると思います。
総合的に、いわゆる万能竿という印象になります。
どうしても、専用竿クラスの操作性などを求められるものではありません。
辛辣なインプレになってしましましたが、土台無理な難題を高次元で解決しようとしている竿として、随一のものだと思います。
求める次元が高すぎると思います。
85 tz に味をしめてしまったのです。
やはり一度上げた質は、なかなか下げられるものではないようです。
ジグ単においてもエギングにおいても失うものを最小限にしつつ、他方をより快適に扱えるようにするラインセッティングは、
PE 0.5 号 + フロロカーボンリーダー 1.75 号
くらいだと思います。
今回は、それなりに本質情報()めいたインプレができたのではないでしょうか。
それでは。